「右肩下がりから持ち直してきたはずなのに?」という会社の社長から受けた相談。
揚田「いま年商はいくら位ですか?」
社長「決算で5億円くらいやったわ」
揚田「それは決算月の数字ですよね?先月の年商はどれくらいですか」
社長「最近はコロナ禍で下がり続けてるけど。先月の年商って?」
揚田「年商が分かるのが決算のときだけですか」
社長「毎月の売上額は分かっているけど。年度の途中では、はっきり分からんなあ」
揚田「粗利益・固定費・人件費は、今どんな傾向かお分かりですか」
社長「毎月の金額は見てるけど……。傾向ってどう考えるんや?」
経営判断には「年計」が必須
決算は、確かに一つの区切りです。
しかし会社は生き物です。毎月いろんな波が起きる中で生き続けています。
タイムリーな経営判断をするためには、
「今どんな流れなのか」
を常に分かっておきたいですね。
「年計」とは何ぞや
年計とは「今月で12か月しめ」の数字を、毎月あらわしたものです。毎月毎月、決算しめをするイメージです。
それを3年スパンで見るとこんな感じになります。
揚田「2017~2018年は下落傾向であることが分かります。もし決算しめ月が違ったら、どうなると思いますか?決算書に載る年商がまったく変わるんですよ。
だから会社の売上規模は、決算書の数字だけでは判断できないんです」